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第5回日英外務・防衛閣僚会合

11月7日、東京で、上川外務相、木原防衛相とクレバリー英外務国際開発相およびシャップス国防相の間で第5回日英外務・防衛閣僚会合が行われました。

両国大臣は、広島アコードに示された日英のグローバルな戦略的パートナーシップを再確認しました。両国は自由、民主主義、法の支配、基本的人権、オープンで公正な貿易という共通の価値観と原則によって結ばれており、 世界的競争の激化、気候変動、急速な技術開発など、前例のないグローバルな課題に協力して取り組むことを約束します。 そして欧州大西洋とインド太平洋の安全保障と繁栄が不可分であることを認識しながら、世界の平和と安定を守るために両国の安全保障能力をさらに強化することを約束します。日本と英国は、欧州とアジアにおいて互いに最も緊密な安全保障上のパートナーです。

また、両国大臣は法の支配に基づく国際秩序を維持・強化し、国連憲章の原則を堅持するという日英のコミットメントを確認しました。 これには、自由で開かれたインド太平洋というビジョンへのコミットメントをはじめ、中国が国際社会の責任ある一員として行動することへの呼びかけ、北朝鮮の核・弾道ミサイル開発計画への非難、イランの拡散的で不安定な行動、ハマスのテロ攻撃への非難、国際法に沿ったイスラエルの自衛権への支持、ロシアの侵略に直面するウクライナを必要な限り支援する決意などが含まれています。

加えて両国大臣は、広島アコード合意後の日英パートナーシップの実質的な進展に言及し、広島アコードのすべての側面を実現するとのコミットメントを再確認しました。これには以下の点が含まれています:

  • 英国のCPTPP加盟
  • 日英部隊間協力円滑化協定の批准と、主力となるGCAP(グローバル戦闘航空プログラム)を含む、これまで以上に深化した安全保障・防衛関係
  • 第1回日英戦略経済貿易政策対話
  • 重要鉱物に関する協力覚書の調印
  • そして本日、両国の市民同士の距離を縮めるための新たな「人と人」イニシアティブを立ち上げました。

特に、かつてない程に深化している日英間の防衛・安全保障関係について話し合いました。

  • 資産保護措置の適用に関する前向きな進展を含め、相互運用性、弾力性、分野横断的な防衛・安全保障協力の拡大を促進するため、日英部隊間協力円滑化協定を活用することを約束;
  • GCAPの下、2035年までに次世代戦闘機を開発し、さらなる共同開発・協力の可能性がある分野を特定することを支持;
  • 2025年に英国の空母打撃群をインド太平洋に展開することを約束;
  • ルールに基づく海洋秩序への貢献として、英国の2隻の洋上巡視船をインド太平洋に常時配備する活動の重要性を認識;
  • 日英サイバーパートナーシップの創設に続くサイバー協力の着実な進展を認識し、宇宙空間に関する協力にコミットし、偽情報に対応する戦略的コミュニケーションにおける協力を強化;
  • 潜在的な避難のための緊急時計画において緊密に連携することを約束;
  • サプライチェーンの強靭性、国際基準、技術移転の強要及び知的財産の窃盗、輸出規制を強化するための経済安全保障対話を含む、経済安全保障上の問題について緊密に協力することに合意;
  • 重要な地域的・世界的安全保障問題について相互に協議することへのコミットメントを確認

より平和で安全な世界を目指し、日英のグローバルな戦略的パートナーシップの重要性に対する共通理念に基づいて結束を強め、会談は終了しました。欧州大西洋とインド太平洋の安全と繁栄は不可分であることから、両国では日英の戦略的パートナーシップの目標を共有しています。そして両国は、現在と未来の課題に立ち向かうため、パートナーシップをより一層深め、強化することを決意しました。

2+2の共同声明全文(英語)はこちらでご覧いただけます。

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