交戦地帯での強姦問題への取り組みが、国際的アジェンダから抜け落ちてはならない
ロンドンで行われたG8外相会合にて、ヘイグ外相とアンジェリーナ・ジョリー氏が、紛争下での女性に対する性暴力の根絶を訴える宣言の発表を主導しました。
4月11日、ロンドンで行われたG8外相会合にて、ヘイグ外相、紛争下の性暴力に関する国連事務総長特別代表であるザイナブ・ハワ・バングーラ氏、国連難民高等弁務官事務所の特使を務めるアンジェリーナ・ジョリー氏が演説し、紛争下での女性に対する性暴力の根絶を訴える宣言を発表しました。
国連難民高等弁務官事務所の特使であるアンジェリーナ・ジョリー氏は次のように述べました。
「あまりにも長い間、性暴力の被害者たちは【忘れられてきた戦争の犠牲者】でした。被害者には、受けた傷に対する責任は全くありません。それにもかかわらず、最もひどい痛みに耐えているのです。でも、今日、彼女らの声が届き、私たちは、彼女たちに与えられる幾らかの希望を漸く手にすることがてきたと信じています。」
ヘイグ外相は、宣言に加え、英国外務省による500万ポンドの追加資金の提供を発表した他、ジャスティン・グリーニング大臣が国際開発省による500万ポンドの拠出を発表し、紛争下の女性及び少女に対する性暴力根絶に取り組む英国の努力への支援が表明されました。また、この取り組みに向けて、他の国々から新たに2300万ポンドが提供され、紛争下の性暴力根絶に対する草の根運動や、人権保護プロジェクトを支援することも発表されました。
さらに、G8外相会合は、紛争下での強姦と性暴力の調査及び証拠文書に関する包括的な国際議定書の作成に努力した他、他の国々において、この分野に関する司法制度が確立され、調査及び法的能力が向上するよう、国際的な専門家を派遣する支援を行うことを発表しました。英国は、既に、医師、法科学者、警察、ジェンダー専門家など、70名以上で構成されるチームを立ち上げ、ボスニア、シリア国境、リビアに派遣しています。
ヘイグ外相は、G8外相会合で次のように述べました。
「今日、私たちは、紛争下での性暴力に関する事実を知り、その解決手段を手に入れました。英国は、世界が性暴力の根絶という責任を果たそうとするまで、この問題から目をそらせたり、何も行動を起こさず待つつもりはありません。この宣言は、その努力における画期的な出来事であり、私たちが共有する歴史の転換点となります。」