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英国秋の予算編成方針:科学技術・イノベーションに追加予算を発表

2020-21年度までに47億ポンドを追加投入し、研究能力・企業イノベーションの強化を図ります。

The Chancellor visited the Future Robotics Technology Centre, Chiba Institute of Technology

The Chancellor visited the Future Robotics Technology Centre, Chiba Institute of Technology

ハモンド財務大臣は、11月23日、秋の予算編成方針演説を行いました。Brexit後の不確実さは残るものの、科学技術・イノベーションを経済成長の主要な牽引役と捉え、政府の研究開発支出全体を約20%増加させ、2020-21年度までに47億ポンドを追加投入すると発表しました。

本予算は、生産性の向上を目的に新設した「生産性投資国家基金(National Productivity Investment Fund: NPIF)」の一部であり、英国が科学技術・イノベーション分野において、EU離脱後も今まで以上に魅力的な国際パートナーであることを示しています。具体策としては、企業と研究機関の協力を支援する分野横断的な新規ファンディング、産業戦略チャレンジ基金(Industrial Strategy Challenge Fund)を設けました。このチャレンジ基金は、広範囲の技術を対象として、様々な社会的課題解決を目指します。

この結果を受け、ハモンド財務大臣は11月15日、千葉工業大学・未来ロボット技術研究センター、スカイツリーキャンパスを訪問。日本のロボット開発現場を視察しました。国際的なコラボレーションは、科学技術・イノベーションの発展に不可欠であり、中でも研究開発水準が非常に高い日本とは、強固なパートナーシップを継続していきたいと考えています。

備考:

SIN Japan leads GREAT robotics campaign resulting in over £350,000 of investment
英国は2014年以来ロボットと自律システムを国の成長分野と位置づけ、特に機械学習、センサー技術、データ解析、ソフトウェアデザインなどの“enabling technology(実現技術)”の開発・応用を進めてきました。理想的な教育現場、ベンチャーが活躍しやすい環境を整えることで、スピード感のあるイノベーションを可能にしています。

今「アツイ」英国の人工知能
ロボットと自律システム分野では、二国間の産学連携が盛んです。日産とオックスフォード大学は共同で自動運転車の研究を行っています。エジンバラ大学は日立製作所と、物流支援ロボットの分野で共同研究の契約を更新したばかりです。また、英国が強みとする人工知能にも、日本のロボット研究者から熱い視線が注がれています。

公開日:%{date}