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英日元軍人の和解の茶会を開催

英国と日本の退役軍人と家族の方々をお招きし、駐日英国大使館で和解の茶会を開きました。

UK-Japan veterans’ reconciliation reception

Photo credit: Julian Ryall

英国では、毎年11月11日、戦争で命を落とした人々を追悼します。今年は第二次世界大戦終結から70年という節目であり、日本、英国はじめ世界各地で失われた多くの命の記憶を胸に、大きく前進し変化を遂げたことを認識する機会となります。

駐日英国大使館では、11月12日(木)、第二次世界大戦終結70周年と戦没者追悼記念日(Remembrance Day)に関する様々な行事の一環として、英国陸軍ロイヤル・バークシャー連隊に所属していた元兵士ロイ・ウェランド氏(94歳)と旧日本陸軍第31連隊に所属していた浦山泰二氏(93歳)を和解の茶会へお招きし、多くの兵士が亡くなった1944年コヒマ(ビルマ)の戦いを英国・日本それぞれの立場から振り返りました。この茶会には、旧日本陸軍鉄道第5連隊に所属していた木下幹夫氏(95歳)も参加されました。木下氏は、当時、ビルマ・タイ鉄道の建設に従事し、そこで労働を強いられた英国の戦争捕虜との再会を求め、渡英した経験をお持ちです。

彼らはビルマでの戦いに於いて敵対する立場にいましたが、この茶会では同じ元兵士として、また友人として再会を果たしました。ウェランド氏は英国より持参したコヒマの戦いが行われた地に建つ記念碑の写真集を、旧日本軍の元兵士の両氏へそれぞれ記念品として贈呈しました。木下氏はご自身の娘が手作りした木目込み人形を、浦山氏は和解を記念して作ったネクタイをウェランド氏へ贈呈しました。

和解の茶会を主催したティム・ヒッチンズ駐日英国大使は、次にように述べました。

「本日、私たちは過去を忘れることなく、人と人の和解を通じた前進によって得られた変化を、誇りに思います。」

ウェランド氏は次のように述べました。

「日本を訪問することでき、大変素晴らしく思います。本日の和解の茶会は、言葉にせずとも、感情的に圧倒されます。多くの意味合いを持つこのような素朴な瞬間々々に意義があるのです。この茶会を実現して下さった関係者の皆様へ心より感謝申し上げます。出来る限り、この先も同様の和解の交流を続けていきたいと思います。」    

木下氏は次のように述べました。

「和解の茶会へお招きいただき、ありがとうございます。ウェランドさんと浦山さん、それぞれのご家族にお目に掛かることができ、大変光栄に思います。」

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