ソマリア支援会議をロンドンで開催
日本も会議に参加し、英国、ソマリアをはじめ、他のパートナー諸国と、貧困削減や安全保障の改善を通じてテロ及び海賊行為に取り組むことについて協議しました。
会議を共催したキャメロン首相とソマリアのハッサン・シェイク・モハムド大統領、また、日本をはじめとする他の支援国は、昨日の会議において、ソマリアの新連邦政府への国際的な支援を示しました。こうした取り組みは、ソマリアの軍隊、警察、司法、公的な金融管理システムなどの発展を目指す新政府の計画を支持するものであり、貧困削減や安全保障の改善、また、人道的危機、大量移民、テロや海賊行為の根本的な原因に取り組む上で最も重要な一部を成しています。
会議のオープニング・スピーチにおいて、 ハッサン・シェイク・モハムド大統領は、「ソマリアでの戦いに勝利したことは証明された。ソマリアの平和を実現するためには、忍耐と優れたスキルが必要である。私たちは、極めて重要な局面を迎えている。今こそチャンスなのだ」と述べています。
英国のヘイグ外相は、次のようにコメントしました。
「ソマリアの国民、並びに政府は、この一年、自国が成し遂げた進歩を誇りに思うことができます。しかしながら、この進歩は脆弱です。そのため、この勢いを維持するためにはソマリア内のリーダーシップと、この地域、また、国際社会からの支援が必要になります。」
「本日、英国が表明した資金援助は、ソマリアへの我が国の取り組みを明確に示すものであると同時に、これから先、ソマリア政府と国民を支援する決意の表れです。」
昨年、ロンドンで行われた支援会議以降、ソマリアは劇的な変革を遂げました。新しい議会、大統領、首相、内閣が誕生した他、海賊行為が80%減少するなどの好ましい兆候も見られます。しかしながら、現在も、極貧状態に直面しており、5歳以下の子供達の20万人以上が深刻な栄養失調に苦しみ、全国民の約半数が一日1ドル以下の生活を強いられています。
2013年5月7日に発表された英国の取り組みは、下記の分野において、ソマリア連邦政府の復興計画を支援するものです。
- 軍事専門家が、ソマリアの軍隊に関する助言を行う。また、モガディシュ以外にも軍隊の活動範囲を広げるために、今後2年間、1000万ポンドを提供する
- ソマリアの海洋資源及び安全保障戦略の支援、ソマリアの海岸線の安全確保、海賊行為の容疑者を訴追する支援として150万ポンドを提供する
- 崩壊した状態にあるモガディシュの刑務所の修繕と再建、警察官の倍増、全国各地で運営する移動式裁判所の設置に向けて1450万ポンドを提供する
- 財政を拡張し、財源と歳入の管理を改善するというソマリア政府の計画を支援するために280万ポンドを提供する
- 食糧危機に苦しむ50万人の命を助け、今後の干ばつや凶作に立ち向かうための支援や将来の計画に取り組むための新たな人道プログラムに1億4500万ポンドを投じる
- 政府が現地のコミュニティと協力して、紛争の解決やサービスの向上に取り組むための新たなパッケージに500万ポンドを投じる
- 今夏、紛争地域の性的暴力に関する英国人専門家チームをソマリアに派遣するために支援する