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高齢化社会に向けたデザイン - 交通システムと技術

英国大使館科学技術部の招聘により、英国より研究者、デザイナー、交通の専門家による視察団が来日し、日本の関係者と意見交換を行いました。

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Professor Nick Tyler speakes at a public seminar at the British Embasy Tokyo

Professor Nick Tyler speakes at a public seminar at the British Embasy Tokyo

日本は急速な高齢化に直面していますが、英国でも高齢者人口は増え続けています。誰もが自由に移動し、どんな交通機関でも利用できれるようになれば、充実して健康的な生活を送ることができます。しかしながら多くの高齢者や身体に障害をもつ人々にとって、これは実際とても難しいことです。

10月28日~11月1日に、英国大使館科学技術部の招聘により、英国より研究者、デザイナー、交通の専門家による視察団が来日し、日本の関係者と意見交換を行いました。ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン(UCL)のニック・タイラー教授を団長とする視察団メンバーは、より使いやすいバリアフリーの交通システム実現のため、日英のアプローチがどう違うのか、また現在及び将来の社会的ニーズに対応する交通システムをどのようにデザインすべきかを協議しました。その結果、高齢者のためのモビリティーを確保するために日英協力が可能な分野が明らかになってきました。このような課題に取り組むには様々な分野の専門知識が必要になります。人々が都市を移動する際周囲をどのようにとらえ反応するかといった社会科学から、モビリティーをアシストする介護機器などの工学分野での技術開発などです。

健康で長生きすることが可能な時代です。日本では70歳~74歳のお年寄りでも15歳~19歳のティーンエイジャーと同じくらい活動的な人が沢山います。高齢化社会の交通システムをデザインするとき、このように新たな視点を加えることで経済的、社会的効果をもたらすことができます。例えば老後を楽しむための旅行に出費を惜しまない高齢者や、ボランティアや孫の面倒をみるためにいろいろな場所に出かける人も増えることでしょう。

来日日程の最終日11月1日(金)には大使公邸にて「高齢化社会のための英国の取り組み:最適なモビリティーと生活環境」と題したセミナーが開催されました。

ニック・タイラー教授は、「今回の来日で、我々は高齢化社会に向けた大変興味深い技術や対応策を学びました。ワークショップでの意見交換では、日英双方に役立つ研究に向け、今後どのように協力していくかということが確認できました。」と語りました。

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